きらめくお菓子。パート・ド・クルスティヤン。
パリンッと音を立てて薄はりの砂糖が割れたかと思うと、素材の力強さが一気にあふれ出す。
甘く、香り高く、きらきらと。
それもほんの束の間、あまりの衝撃に感動している間に、通り過ぎて行ってしまう。
あっという間に、手の届かないところに行ってしまう。
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なんて儚い。なんて美しい。
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前進の「オ・グルニエ・ドール」の看板を見上げてから階段を上ると、そこにあるのはなんとも上質な空間。ひんやりなめらかなシャーベットがいただけます。
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シャーベットをいただいたのは暑い夏のこと。季節はめぐり、錦市場に活気が戻りつつあるこの日。それでも店内が込み合わないようにと、シェフ自ら外で整理券を配布されていました。
階段を上り店内の様子を見つつ、待っているお客様とお話をしつつ…。
店内のレジでは、続く接客の間に奥様が「試食をどうぞ」と声をかけてくださる。
もうね、本当に。いつもそのお人柄に胸が打たれるのです。
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1ヶ月は日持ちするという砂糖菓子。大事に少しずつと思っていたけど…あぁやっぱり、もうひとつ食べてしまおうかな…。
ちなみに、パート・ド・クルスティヤン。お酒にもぴ…ったり、合います。